防災学術連携体と日本学術会議
ポスター

パンフレット
両面印刷用A3 A4 英語版両面印刷用A3 A4
防災学術連携体は令和2年2月に
「日本学術会議の協力学術研究団体」に指定されました。
「学術研究団体の連合会たる協力学術研究団体は、学術会議と各学術研究団体との連絡調整を行うとともに、学術会議の各委員会の審議に協力することができる(日本学術会議会則第36条)」とされています。今後とも防災学術連携体は、学術会議、各構成学会の情報共有・発信に努めるとともに、学術会議の防災減災学術連携委員会に協力して、防災・減災の実現に努めて参ります。
防災減災・災害復興に関わる学会のネットワークです。
防災に関わる多分野の学会が、日本学術会議を要として集まり、学会の連携を進め、緊急事態時に学会間の緊密な連絡がとれるよう備えています。
日本学術会議 パンフレット

(目的)
日本および世界の自然災害に対する防災減災を進め、より良い災害復興をめざすために、日本学術会議を要として、防災に関わる学会が集まり、平常時から相互理解と連携を図ると共に、緊急事態時に学会間の緊密な連絡がとれるよう備える。平常時から政府・自治体・関係機関との連携を図り、防災に役立てると共に、緊急事態時に円滑な協力関係が結べるように備える。学術連携を図ることで、より総合的な視点をもった防災減災研究の向上発達をめざす。
(活動)
日本学術会議と連携して次の事業を行う。
(1) 毎年1回、学会が集まるシンポジウムを開催し、学会間の連携を促進する。
(2) 日本学術会議と共に、緊急事態時の学会間の連絡網をつくる。
(3) 政府・自治体・関係機関との連絡網をつくる。
(4) 学会間の交流をすすめ、より総合的な視点をもつ若手・中堅研究者を育てる。
(設立の経緯)
日本および世界の防災減災が喫緊の課題となっている。防災減災・災害復興の推進には、地震、津波、活断層、地盤、火山、気象、地球観測、耐震工学、耐風工学、水工学、火災、防災計画、救急医療、防災教育、地域経済、都市計画、社会学、行政学など、多くの研究分野が関係する。
一方、学問の世界は専門分化がすすみ、全体を統合する力が弱くなっている。防災対策は、専門分野の枠をこえて、理工系だけでなく社会経済や医療も含めて総合的かつ持続的に取り組む必要がある。これらの研究は専門分野ごとに深めるだけでなく、異なる分野との情報共有や平常時の交流を活発化させる必要がある。さらに、研究成果が国や地域の防災・減災対策に反映されるように、行政組織との連携を取ることも求められている。
東日本大震災を契機に、日本学術会議の土木工学・建築学委員会が幹事役となり「東日本大震災の総合対応に関する学協会連絡会」を平成23年に設立し、30学会による学際連携を進めてきた。その成果には、連続シンポジウム10回開催、政府の防災政策に関する30学会共同声明、世界の防災に関する英文の共同声明、各学会の取組みを紹介する日英併記の冊子等がある。
日本列島の地震活動が活発化し、南海トラフ地震や首都直下地震の発生が危惧されると共に、地球の気候変動による自然災害の増加が懸念されている。専門をこえた大きな取り組みにより、次の大災害に備えなければならない。このため、学協会連絡会の後継組織として、自然災害全体の防災を目指して、より広い分野の学会の参画を得ながら、平成28年1月に「防災学術連携体」を創設する。
(日本学術会議との連携)
日本学術会議では、平成26年2月に「緊急事態における日本学術会議の活動に関する指針」を制定した。
これに則り、平成27年7月に日本学術会議幹事会附置委員会として「防災減災・災害復興に関する学術連携委員会」
この委員会は「自然環境・ハザード観測、防災・減災、救急・救助・救援、復旧・復興の研究に関わる日本学術会議協力学術研究団体を含めた国内外の学術団体や研究グループとの平常時、緊急事態時における連携の在り方について検討すること」を目的としている。この委員会は23期の後半には同名の課題別委員会として活動を続け、平成29年10月に始まった24期にも継続して設置されることとなった。平成30年2月には、名称を新しく「防災減災学術連携委員会」として積極的な活動を始めている。
防災学術連携体はこの委員会と密接に連携して活動する。